形式 クモヤ93 (記号番号 クモヤ93000) クモヤ93形式試験制御電動車
 1958年(昭和33年)に豊川分工場において51形式を改造した架線試験用の試験制御電動車である。当時電気局(電化課)・鉄道技術研究所(電車線研究室)の要請により製作されたもので、当初は4700形式と称呼されたが、1959年(昭和34年)の車両称号規程の改正により本形式となった。高さ・偏位・摩耗・電圧などの架線の保守状況や離線状態・集電電流などのパンタグラフによる集電状況などを観測・測定・記録する。外観は車体長20メートルの非貫通式両運転台で、湘南形同様の大形2枚窓で構成され、高速走行に備え250ワットの前照灯を3個を装備した。屋根は低屋根化され、中央に観測用ドームを設置し、前後位側に搭載された交直両用パンタグラフに向けて照明灯を4個設け、夜間でも窓越しにテレビカメラで撮影可能である。台車は川崎車輌製試作形のOK-4(後のDT29)、主電動機はやはり試作形H種絶縁つり掛式(後のMT901)4個を搭載し、歯数比1:1.73という高速形となっている。またブレーキ率自動制御方式が採用され、高速走行に対応した。車体外部の塗色はぶどう色2号とクリーム色1号の前面警戒色及び側帯を巻く。車内は前位側から暗室・整理室・寝室・倉庫室・観測室・測定室・電源室で構成され、各種測定装置が搭載した。1960年(昭和35年)に東海道本線において総合高速度試験に臨み、175km/hの狭軌世界最高速度を記録し、記念プレートが車体に取付けられた。その後も新幹線用パンタグラフ高速集電試験や、新規電化区間の架線試験などに使用されたが、1980年(昭和55年)に老朽化のため廃車され形式消滅した。(2009.02更新)

51(1両)───→4700(1両)───→クモヤ93(1両)───→廃車(1両)

 

クモヤ93000

クモヤ93000
鉄道技術研究所
P:鈴木靖人氏

51形モハ51078を昭和33年に豊川分工場にて改造した。車歴は昭和7年汽車支店製40形モハ40010を嚆矢とし、昭和19年に吹田工場にて改造され51形モハ51078となった。昭和34年にクモヤ93形クモヤ93000に改称された。昭和55年に廃車された。

2009.02更新
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